2023年1月20日に国民生活センターから注意喚起の更新がありました。
昔からよくある事故のひとつタバコの誤飲。
放置しておくとニコチン中毒を引き起こし、最悪の事態に発展する重大な事故です。
紙たばこに対する人々の注意は浸透しきりつつ昨今ですが、新たな喫煙器具である加熱式電子たばこの登場により再度注意が必要になってきています。
本日は、そんな電子たばこの誤飲の現状、危険性についてご紹介します。
吸い殻の始末はもはや義務。
吸わない人も気を付けるポイントなどご紹介。
子供には出来るだけ安心して生活してほしいですね。
快適かつ安全な環境づくりのご参考に!
電子タバコ(加熱式たばこ)について
加熱式たばこは、たばこ葉やそれを加工したものを燃焼させずに電気的に加熱し、エアロゾル
(霧状)化したニコチン等を吸入するタイプのたばこ製品です。
その為、喫煙者の心理としては実際に火をつけて灰と煙が発生して吸い終わりに火を消す必要のある紙たばこと比較して、安心して吸える分吸った後のについての意識も薄くなりがちです。
加熱式たばこのシェアは2013年の発売以来伸び続け2016年頃から流行が顕著になっていると入れています。
一般社団法人日本たばこ協会の統計データによると、
2021年度の
加熱式たばこの販売数量は前年度比111.4%の460億本。
紙巻たばこの販売数量は前年度比94.8%の937億本。
とシェアが半分程度まで増加しています。
シェア拡大に伴い、事故も増加してます。
なにより、電子タバコは加熱させるためのスティックが内蔵されており、そのスティック自体を飲み込んでしまうという事故も発生してしまっています。
事故報告件数・主な報告事例
【事故件数】
医療機関ネットワークには、6歳未満の乳幼児がスティック等を誤飲したという事故情報が2017年度以降の約6年間に112件寄せられています。
このデータは病院に運ばれたケースのみのため、潜在的なリスクを含めるともっと多いことが示唆されています。
※電子タバコの吸い方は、紙たばこに似た短い加熱用たばこを、電子タバコの本体に差し込み加熱して使います。上記のスティックとは電子タバコの本体のことで、中にブレードののような誘熱体が入っています。
【主な事故事例】
・本体にたばこを挿したまま放置されていた吸い殻を誤飲
・わずかな間にゴミ箱に捨ててあった吸い殻を口に入れてしまった。
・本体を口にしてたばこの葉の部分がなくなっていた。
・吸い殻のはいった飲料を子供が飲んでしまった。
・ゴミ箱から吸い殻をとりだしかじっていた。
・こたつの上におかれていた灰皿の吸い殻を誤飲。
・カバンの中の吸い殻をとりだして飲み込んだ。
事例からわかる問題点
電子タバコの誤飲の多くは本来紙たばこでは起こりずらいケースで発生していることがわかるかと思います。
紙たばこでは吸い殻をゴミ箱にいれる人は少ないですし、汚れる為吸い殻入れにきちんと捨てます。
また紙たばこの吸い殻は臭いがある為外や比較的子供の手の届かない場所に捨てる事が多いので、吸い殻を屋内に放置するケースは少ないかと思います。
一方で電子タバコとは臭いが少ない、煙が出ない(水蒸気)というメリットが結果として誤飲事故を引き起こしていると私は思いました。
電子タバコは臭いが少なく、直接ゴミ箱にいれても火災のリスクがないという側面がありますが、お子さんの手が届きうるゴミ箱へは直接捨てないことが大切です。
国民生活センターが行った調査
事故報告を受けて国民生活センターが加熱式たばこのスティック等のサイズや構造、表示等について調査し報告していますので、その結果についてご紹介します。
【形状・サイズについて】
テスト対象銘柄の半数はそのままで3歳未満の乳幼児の口腔内に収まるサイズだった。
残りの半数でも噛んでしまうと口腔内に収まるサイズだった。
【ニコチン量】
全ての電子タバコの銘柄で、一本分のたばこに含まれるニコチン量は、吐き気を催す可能性がある量がふくまれていた。
【金属片の誤飲に関する注意表示】
金属片が内蔵された2銘柄には、飲み込むと大けがにつながる旨や保管方法に関する表示がありましたが、小さい文字で表示されていました。
【子供の手が届く範囲】
報告を受けた各社の意見
今回の報告を受けた各社が意見を返信していましたので、一部ご紹介。詳細は下記引用リンクよりご確認ください。
「フィリップ モリス ジャパン合同会社」
この度、いただきましたご指摘・ご要望を真摯に受け止め、引き続き、誤飲防止に
「フィリップ モリス ジャパン合同会社」より(2023年1月12日) (kokusen.go.jp)
向けた取り組み、より一層安心して安全にご使用いただくための取り組みを継続し
てまいります。
「一般社団法人日本たばこ協会」
今般いただいたご指摘・ご要望を真摯に受け止め、当協会は加熱式たばこの誤飲
「一般社団法人日本たばこ協会」より(2023年1月13日) (kokusen.go.jp)
に関する適切な対応について検討するとともに、加熱式たばこを製造販売する会員
社にも検討を依頼してまいります。
「日本たばこ産業株式会社」
当社は責任ある企業市民として、2017年に貴センターが公表した「乳幼児による
「日本たばこ産業株式会社」より(2023年1月13日) (kokusen.go.jp)
加熱式たばこの誤飲に注意」と題する調査内容及び要望事項も踏まえ、これまでに
も、誤飲防止に向け、ご使用になるお客様への注意喚起等の取り組みを実施してま
いりました。
この度、いただきましたご指摘・ご要望を真摯に受け止め、引き続き誤飲防止に
向けた取り組みの継続及びお客様がより一層安心して安全にご使用いただくための
取り組みを検討してまいります。
「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社」
この度、国民生活センターからのご指摘・ご要望を真摯に受け止め、責任ある企
「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社」より(2023年1月13日) (kokusen.go.jp)
業市民として、乳幼児による加熱式たばこ製品の誤飲防止に向けたこれまでの取り
組みを継続すると共に、お客様により安心して弊社製品をご使用していただけるよ
う一層の啓発活動に取り組んでまいります。
誤飲防止に向けた現在の取り組みおよび実施検討中の取り組みは以下の通りです。
内容を確認すると具体的な対応策記載等ありますが、注意喚起、各協会等との連携など間接的対応ばかりでした。
具体的に形状の変更などの記載はなかったので、消費者ができる対応策としては電子タバコに対する意識の改革しか現状ではないようです。
電子タバコの吸い殻は紙たばこと同様に扱う。
乳幼児の手の届かない所に保管する。
誤飲した場合には、水や牛乳などを飲ませず、直ちに医療機関を受診する。
安心して生活できる意識の再構築を是非試してください。
みんなで守っていくことが大切です。
禁煙のすすめ
喫煙しているとどうしてもそのリスクはゼロになりません。
きっぱり禁煙してみるのも一つの選択肢かもしれません。
ただ一筋縄ではいかないのがニコチン依存の怖いところ。
ニコチンと体の関係についてしっかり理解して、科学的にアプローチすることが禁煙成功の秘訣だと思っています。
禁煙方法について知りたい方はぜひこちらの記事もチェックしてみてください♪
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