みなさん。こんにちは!
パパリカ(@ipirikapirika)です。
本日は大手石油メジャーであるエクソンモービル($XOM)と最近人気の高配当系政府系石油公社であるエコペトロール($EC)、ペトロブラス($PBR)との比較について徹底解説していきます♪
エクソンモービルは、米国市場の時価総額トップ20にランクインする世界最大級の石油メジャー企業で、従来より人気を博した超超大手企業になります。
一方、エコぺトロール、ペトロブラスは政府系石油公社として2022年頃から認知を集め新NISAが始まった2024年には一部の高配当系投資家に好まれる銘柄となっています。
どちらも配当利回りが15%を超える高配当銘柄となっています♪
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ではまず基本情報からスタートです♪
エクソンモービル(XOM)基本情報
社名 | エクソン・モービル |
ティッカーシンボル | XOM |
英文社名 | Exxon Mobil Corp |
時価総額 | $500B(80兆円) |
上場市場 | ニューヨーク市場 |
業種 | エネルギー |
従業員数 | 60,000人超 |
アメリカテキサス州に本社を構える米国最大の総合エネルギー企業で。
スーパーメジャー6社の内の1社であり最大のオイルメジャー企業であり、米国企業全体でも時価総額トップ15位に入る超巨大企業となっています。
あのロックフェラーが設立したスタンダード石油の本流を辿る企業となっています♪
売上順調! 2024年も好調のエクソンモービル
売上高:930億ドル(予想900億ドル) 市場予想:◎
EPS:2.14ドル(予想2.03ドル) 市場予想:◎
エクソンモービルの第二四半期決算が8月2日に発表されており、売上高、EPSともに市場予想を大幅に上回る結果となっています。
2024年 上半期株主還元
8月に第二四半期決算を終え、2024年度の上半期における株主還元についてデータが出揃っています。
配当金:$8.1B
(一株当たり配当金:$1.90)
自社株買い:$8.3B
エクソンモービルの配当金は年4回各四半期毎に支払われますが、第3四半期も第1第2と同様に一株あたり0.95ドルと発表され、配当によるサプライズはないもののと想定されます。
配当金と自社株買いがほぼ一対一の割合で実施された株主還元ですが、自社株買いは2024年全体で約$19Bを予定している為、まだ$10B以上の枠が消化されていないこともあるので下半期の更なる自社株買いに期待したいところです。
※エコペトロール基本情報
エコぺトロールはコロンビア政府系石油・天然ガス企業で、探鉱・生産、輸送、精製及び販売・提供というエネルギーの採掘から販売まで上流から下流までを一手に担う総合エネルギー会社となります。
社名 | エコぺトロール |
ティッカーシンボル | EC |
英文社名 | Ecopetrol SA |
時価総額 | 26B$(3.8兆円) |
上場市場 | ニューヨーク市場 |
業種 | 資源・エネルギー |
従業員数 | 18,903人 |
エコペトロールの詳細については以下の記事で解説しています♪
※ペトロブラス基本情報
ブラジル石油公社であるペトロブラスの正式名称は、『ペトロレオ・ブラジレイロ・ペトロブラス』(Petroleo Brasileiro S.A.-Petrobras)となります。
石油と天然ガスの採掘をメインに生成・加工・輸送・マーケティング事業・バイオ燃料事業等一挙に担う総合エネルギー企業です。
名称 | ペトロブラス(ADR) |
ティッカーシンボル | PBR |
セクター | エネルギー |
英語表記 | Petroleo Brasileiro S.A.Petrobras |
時価総額 | 1,070億ドル(約16兆円) |
社員数 | 45,000人 |
売上高 | 5,600億ドル(約84兆円) |
株価 | 16.52ドル |
配当利回り | 16.218% |
ペトロブラスの詳細については以下の記事で解説しています♪
3社 各データ比較
米国No.1オイルメジャーであるエクソンモービル、コロンビア政府系石油公社のエコぺトロール、ブラジル政府系石油公社のペトロブラスの下記各データを比較してみます。
・株価推移
・配当利回り
・EPS
【株価推移比較】 エクソンモービルの圧勝!
【2023年9月からの直近1年チャート】
ローソク足:エクソンモービル
紫線:ペトロブラス
赤線:エコぺトロール
株価上昇率 | |
エクソンモービル | 3.5% |
ペトロブラス | 6.7% |
エコぺトロール | ▲22.6% |
2023年からの株価推移では、エコぺトロールが大きく株価を落とし、他2社は緩やかに上昇をみせています。
【直近5年チャート】
株価上昇率 | |
エクソンモービル | 61.6% |
ペトロブラス | 3.09% |
エコぺトロール | ▲47.4% |
コロナ禍を含めた過去5年チャートで比較してみるとその差は歴然でエクソンモービルのみが株価を大きく押し上げています。
2020年~22年のコロナ禍では3社が同程度の大暴落と同程度の回復力を見せていた為、利回りで勝るエコぺトロール、ペトロブラスにも注目が集まっていましたが、結局エクソンモービルの独り勝ちという状況です。
配当利回りも魅力的ではありますが、総合的な利益を追求するとXOMに軍配があがる結果でした!
【配当利回り比較】 エコぺトロールの圧勝だが、、
2024年9月時点での配当利回りではエコぺトロールの圧勝となっています。
配当利回り | 配当性向 (2023年単年) | |
エクソンモービル | 3.2% | 41% |
ペトロブラス | 18.11% | 119.5% |
エコぺトロール | 32.6% | 25% |
しかしながらエコぺトロールは毎年配当額にかなりの変動があったり、ペトロブラスは配当性向が高く安定していないというデメリットなどもあります。
エクソンモービルは40年以上毎年連続増配を行っており、安定した増配が見込める点、配当以外に自社株買いでの株主還元がある点を考慮するとこちらもエクソンモービルに軍配があがるかもしれません。
【EPS推移比較】 各社奮闘!
EPSの各社推移の比較でもやはりエクソンモービルに軍配が。。。
EPS:1株あたり当期純利益(当期純利益÷発行済株式総数)
⇒株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益をあげているかを判断する重要な指標
エクソンモービル | ペトロブラス | エコぺトロール | |
2023年 | $9.5 | $3.83 | $2.43 |
2022年 | $14.1 | $5.59 | $3.66 |
2021年 | $5.4 | $3.03 | $2.00 |
2020年 | ▲$0.3 | $0.21 | $0.24 |
2019年 | $2.3 | $1.20 | $2.54 |
2018年 | $5.0 | $1.08 | $1.92 |
2017年 | $3.5 | ▲$0.02 | $0.93 |
過去7年間でエクソンモービルのEPSが2社を下回ったことはなく、安定した利益を上げていることがわかります。他2社も悪い数字ではなくエコぺトロールに至ってはコロナ禍でも赤字には転落せずに踏み止まった結果でした。
石油業界、需要の将来性について
各社脱炭素、脱石油、電気自動車への転換によって石油の将来的なニーズは減少するという意見がある反面、エクソンモービルは今後の石油需要と、新たなオイルショックへの警鐘を鳴らしています。
2050年まで需要の変化なし
気候危機を防ぐために各国が炭素排出を抑制し脱石油化の動きを見せているが、エクソンは別の見解を示した。
エクソンは26日(現地時間)、世界の石油需要は2050年まで実質的に変わらないとし、需要減少の予想は誤りであると指摘した。また、このような需要減少の予想を基に石油・ガス投資を怠れば急激な原油価格の上昇を招く恐れがあると警告した。
フィナンシャル・タイムズ(FT)などの海外メディアによると、エクソンは同日公開した石油市場の見通し報告書で、世界の石油需要は今後25年間、1日1億バレルを超える現在の水準を維持すると予測した。
再生可能エネルギーに転換して世界の石油需要を減少させようとする努力は、失敗するという意味である。
オイルショック
エクソンはさらに、各企業がこの需要を満たすためには引き続き投資をしなければならないが、需要が減少するという判断からそうしない可能性があるとし、この場合、新たなグローバルオイルショックが発生する可能性があると警告した。
これは今まで出ていた他の予想とは大きく異なる見解である。同じ石油メジャーである英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)は、石油需要が2050年には1日7500万バレルに減少するとの予測を立てている。
国際エネルギー機関(IEA)はこれよりも急激な減少を予測している。各国の気候約束が時間通りに実現すれば、2050年には世界の石油需要が1日5480万バレルに急減することが期待されている。
ゴールドマン・サックスは中国の自動車市場が電気自動車、ハイブリッドに急速に転換するため、世界最大の石油輸入国である中国の石油輸入が減少し、原油価格が下落すると予測した。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)もまた、世界の石油市場成長の柱であった中国で石油需要が減少するとし、石油の時代が終わりつつあると評価した。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は、人気石油銘柄2社と、オイルメジャー1社の比較を紹介させて頂きました。
エクソンモービル一択の結果かとは思いますが、エコぺトロールの株価はピークから25%以上下落し、約8ドルと値ごろ感が出てきている状況ではあります。
ポートフォリオの数%程度なら高配当銘柄として加えるのも面白いかと思います♪
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