みなさん。こんにちは!
パパリカ(@ipirikapirika)です。
2023年12月にブリティッシュ・アメリカン・タバコ【$BTI】が巨額の減損を報告し株価が急落しました。
BTIといえば連続増配の優良高配当銘柄として多くの投資家に好まれている銘柄で、タバコ神話を代表する銘柄かと思います。
配当利回りは2023年12月12日現在で9.86%という高水準となっており、現行NISAで投資中の方も買い増しを検討されたり、更なる暴落を恐れて損切りや利確を検討されている方も多いかと思います。
高配当銘柄の急落、暴落なら買い時???
増配神話は終了???逃げ時?
このような疑問についてお答えいたします♪
また、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの様な米国株に投資するのであれば、無料分析・情報収集アプリ【moomoo証券】アプリがおすすめ!
BTI 急落の理由
2023年12月6日に大幅減損を報告したことが急落の原因となっています。
その額なんと、4.6兆円!!
BTIの時価総額は現在10兆円弱となりますので、時価総額の50%程度の減損を出したということになります。
この発表を受けて、32ドル程度で推移していた株価は一時10%超下落し、28ドルまで下落しました。
当然年初来最安値を記録し、コロナ禍の最安値である27ドルに迫る現状となっています。
4.5兆円減損の理由
BTIは2017年に大手たばこ会社であるレイノルズを買収しています。
その買収額は、約500億ドル(7兆円)です。
現在の時価総額が650億ドル(約10兆円)であることからも高すぎた買収であったことが有力な筋であると考えられます。
今回の減損は、【現金支出を伴わない】減損会計ということですので、いわゆる【負ののれん】を処理したということになるかと思います。
減損とは、主に固定資産や株式の価値が当初の想定より大幅に低下した場合に行われる会計処理。
投資した金額の回収が見込めないほど価値が低下した場合、帳簿上の価格を回収可能な金額まで減額することを「減損」といいます。
一般的に減損会計が行われた場合には、
・減損分当期純利益が減少→固定資産の簿価が減少→翌期以降の減価償却費の計上額の減少→翌期以降の当期純利益の改善
というフローになりますので、今期の当期純利益は減少されることが想定されますが、来期以降の決算ではその分改善された決算資料を見れることになると思います。
他にも原因はあるかと思いますが、他会社に先駆けてのれんの処理をしていること自体は+評価できる要素であると思っています♪
この減損報告を受けて現在判明している事項は以下となります。
・減損会計は現金支出を伴わない会計処理
・減配の報告は現時点ではなし。
・自社株買いの発表なし。
・通期見通しの変更はなし。
BTI 配当利回り
現在のBTIの配当利回りは9.86%(23.12.12時点)
株価28.8ドルに対して過去1年間で2.87ドルの配当が出されています。
急落前の31ドルで計算しても、9%の水準ということになります。
他のタバコ銘柄と比較してもトップクラスの利回りです。
株価 | 配当額 | 利回り | |
アルトリアグループ($MO) | 41.39ドル | 3.92ドル | 9.49% |
フィリップモリス($PM) | 92.99ドル | 5.20ドル | 5.69% |
日本たばこ産業(2914) | 3789円 | 188円 | 6.6% |
さらにBTIはアメリカ市場に上場しているものの、ブリティッシュ・アメリカン・タバコという名前の通りイギリスの会社になります。
つまりADR銘柄であり、米国株の弱点でもある外国税10%の二重課税がありません。
現行NISAや新ニーサで購入することでその恩恵を最大に受ける数少ない米国株ということになります。
その他ADR×新NISAで無税運用可能な銘柄は下記記事でご紹介しております♪
BTIの配当で生活するにはいくら必要?
まず前提として、BTIの配当で生活する=配当金は再投資しない。
という想定での試算となります。
再投資する場合には複利効果で雪だるま式に配当額は多くなります♪
・毎月20万円の生活費
・株価:29ドル
・BTIの配当利回り(23.12.12):9.8%
・NISA、新NISAで購入
必要投資額:約2450万円
例えば同じ利回り9.8%の高配当米国株でも、特定口座、非ADR銘柄の場合には、国外で10%、国内で20%の税金がかかりますので、3400万円が必要となります。
同じ利回りでもADR株をNISA枠で購入することでおよそ1000万円お得という訳です。♪
配当利回り8%~10%のETF
BTIの様に配当利回り8%~10%を超える個別株は株式全体でも数パーセントの割合しかありません。
更に財務健全性、配当履歴、時価総額などを投資対象になり得る数は更に少なくなります。
数少ない銘柄に集中投資するとその分リスクがあがる為、基本的にはリスクヘッジの為にも分散して投資するというのがイピリカの方針です。
個別銘柄にももちろん投資していますが、イピリカはポートフォリオの10%程度以下のカバードコール系高配当ETFを組み込んでいます。
【JEPI】:配当利回り9%
→米国S&P500投資×コールオプション売りの二刀流銘柄
【QYLD】:配当利回り11%
→ナスダック100指数にカバードコール戦略
【XYLD】:配当利回り10%
→S&P500指数にカバードコール戦略
利回りは全て9%超で毎月配当型となります♪
基本的にキャピタルゲインを放棄してインカムゲインを得るタイプになる為、配当に特化したETFになります。
JEPIについてはキャピタルゲインも得られる仕組みになっていますので、詳しく知りたい方は下記記事で詳しく解説をしていますので是非ご覧ください。
BTI 配当推移
【BTI直近3年配当】
権利落ち日 | 配当額 | 利回り |
23.12.21 | 0.69 | 9.8% |
23.9.28 | 0.71 | 8.9% |
23.7.13 | 0.72 | 8.7% |
23.3.23 | 0.72 | 8% |
22.12.22 | 0.66 | 6.5% |
22.9.29 | 0.63 | 6.9% |
22.7.7 | 0.65 | 6.3% |
22.3.24 | 0.67 | 6.4% |
21.12.22 | 0.72 | 7.7% |
21.9.30 | 0.72 | 7.7% |
21.7.8 | 0.72 | 7.5% |
21.3.25 | 0.75 | 7.6% |
株価の増減で利回りの増減はあるものの、毎年高水準の価格を維持できています。
※本拠地ポンドベースの配当額では23年連続増配していることもあり、今後も増配に期待できる銘柄となります。
※BCD銘柄は日本の証券会社での新規買付が停止されていましたが、ウィブル証券で新規買付可能となっています。詳しい口座開設方法を知りたい方は以下の記事で解説しています♪
BTI 配当支払いタイミング
BTIの権利落ちは毎年3月、7月、9月、12月の年4回です。
配当の支払い付きは権利落の2か月後の2月、5月、8月、11月となっています。
高配当銘柄の分析方法 moomooアプリ
米国株に投資している・今後投資しようとしている投資家さんにおすすめなのが『moomoo証券』(ムームー証券)アプリです。
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BTIの将来性
BTIは可燃性タバコから非可燃性タバコへの変革を実施している最中となっています。
今回の減損会計も米国での可燃性タバコのブランド価値を償却していく一環としての巨額減損であることからも本腰をいれて非可燃性(≒電子タバコ)タバコ企業への変革を宣言したということです。
更にたばこ企業という側面のみならず、投資部門の時価総額も大きく、時価総額の1/3にあたる3兆円をインドのICT企業に投資しています。
BTIに投資するということはその1/3はインドへ投資していることになると言えるかもしれません。
BTIの懸念点
一方で様々な懸念点も存在します。
・タバコという嗜好品がインフレによって受ける影響
・喫煙者の減少
・メンソールタバコへの規制の可能性
・可燃性タバコの法的整備の可能性
このリスクは常に念頭に入れておいた方がいいでしょう。
BTI 減配の可能性
※※2023年12月14日現在減配なく配当が決定しました!!!
今回の配当決定に伴って株価は29.6ドルまで回復♪
減損会計が実施されたBTIですが、その減配の可能性については現時点では発表されていません。
23年間増配を続けてきた株式がひとたび減配となれば株価はさらに下落するのは明白です。
実際に2021年に日本たばこ産業が上場以来初の減配を発表した際には、10%超の暴落となりました。
減配というのはそれほどインパクトの大きいものとなります。
しかし、JTの株価は右肩上がりに回復し、上昇し続けています。
まさに当時の暴落が絶好の買い場であったということです。
JTの減配の理由は純利益予想が前年比23%減と配当原資となる純利益の減少による減配でした。
今回BTIは通期予想を据え置いていますが、減損処理を行った場合通常純利益は減少します。
JTと同じく配当原資である純利益が減少すれば減配になる可能性はありますので、当期の配当には注意が必要であると考えますが、減損処理を行った場合当期の純利益は減少しますが、翌期以降の純利益は理論上は増加するので、来期以降は配当原資が増えるということになります。
今期BTIが減配されたとしてもJTと同様に一時的な下落に留まり、来期以降配当の回復に伴い株価も回復する可能性が高いと想定できます。
当然業績の推移による影響は別になりますのでご注意ください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
世界2位のたばこ企業であるBTIですが、今回の減損は前向きな将来を見据えた減損であると捉え、現在の下落は買い推奨、初の減配となれば更に買い推奨であると思っています。
2023年12月14日 減配なく配当が発表されました!!!
新NISAとしても、現行NISA、特定口座でも保有したい銘柄でありますが、リスクはあると思っています。
ご自身のポジションと許容できるリスクを把握して是非ポートフォリオへの組み入れをご検討されてはいかかでしょうか?
最後までご覧頂きありがとうございました!
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